70年代の渋い大人ソウル・R&Bおすすめプレイリスト11曲!

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ソウル、R&Bというジャンルは、幅が広く、そのくくりだけではなかなか好みの楽曲が、見つけられないかもしれません。
アーバンとか、メロウともくくれれない、ブルージーで真っ黒い、魂を揺さぶるような傑作のソウル、R&B。
そんな、渋い大人ソウル、R&Bを今日はご紹介します。

カバーを多くされている曲もあり、今も色褪せず、聴き続けられている名曲ばかりです。

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目次

The Ghetto Donny Hathaway


1972年リリース

帽子がトレードマークの、ダニー・ハサウェイ。
ソウル・R&Bの大御所です。
ダニー・ハサウェイの、ファルセットの叫びから入るイントロ。
印象的なベースラインは、音楽通でなくとも聴いたことがあるフレーズです。
このベースリフが、ものすごいグルーヴィで、曲中ずっと反復されます。
そして、随所に入るパーカッション、クラッピング(拍手)は、怪しさを醸します。
録音が、ざらついている感じ。
あえてなのか、それとも古い楽曲だからなのか、はわかりませんが、この音の粗さがブルージーで、とても格好良い。
何人ものアーティストが、カバー、ライブで演奏をしているソウル・R&Bの傑作。


The Bottle Gill Scott=Heron

1974年リリース

社会問題である、アルコール中毒、依存症について歌っている楽曲です。
題名のボトルいうのは、アルコール飲料のことを指しています。
独特のリズム感で、いわゆる普通のドラミングではなく、スネアのリムショットのみで成立しています。
このリムショットが、なんとも不安定な感じがするのに、相当なグルーヴ感がある。
グルーヴというのは、刻むことだけではないわけです。
そして、終始入るプライアン・ジャクソンのフルートは特徴的。
オーケストレーション的なフルートではなく、人を不安にさせるような一種、儀式的な音色を響かせています。
この曲も、大変多くのアーティストがカバーをしている定番中の定番。


Under The Hammer Gill Scott=Heron

1977年リリース

この楽曲は、ジャズファンクともいわれています。
たしかに、ファンク色の濃い様相です。
ギターの狂ったような、金切り音が特徴的。
すこしフィルターのかかった、このギターのこもり音は素晴らしく格好良いです。
そして裏に入るシンセは、やはりアタック音が強いアナログ音で、主張が強め。
ギル・スコット・ヘロンの楽曲は、ドラミングも独特です。
この曲も、バスドラムをほぼ感じることなく、スネアでリズムを取っています。
パーカッションに近い感じです。
ギターは、ダブルギター。
カッティングギターも、綺麗に刻むというより、荒々しく刻んでいる感じ。
リズム形成には、大きな一役を買っています。
そのような編成で、曲全体ではものすごい疾走感がある。
ファンキーで、ノリノリになれる名曲です。


Last Train Allen Toussaint

1975年リリース

ニューオリンズものと言われている、R&Bの名曲。
ニューオリンズものの特徴は、ピアノとブラスです。
曲のイントロは、アラン・トゥーサンのピアノの伴奏から始まります。
そしてこれも特徴ですが、ブラスの存在感が大きくて、中盤から厚めに入ってくるブラスが、高揚感と疾走感を助長させます。
当時サンプリングがない中で、人の口による効果音を随所に入れています。
このボイパ的な音も、とても格好良くてハイセンス。
一方、リズムは変調的で、Bメロパートで調子を変え、またAメロに戻った時に疾走感を出すという、繰り返しで成立しています。
本曲が収録されている、アルバム「Southern Night」のタイトル曲も、私は大好きなスローテンポのR&Bです。
そちらも、おすすめなので是非。


Sunny Bobby Hebb

1966年リリース

かなり昔の楽曲ですが、録音がよく、音がキレイなことに驚きます。
誰でも、一度は聴いたことがある超有名曲。
何人ものアーティストが、過去から何度もカバーしてきたR&Bの教科書のような曲です。
スティービー・ワンダー、マーヴィン・ゲイ、ジェームス・ブラウンなど、著名アーティストのカバーが有名です。
私は、ジャミロクワイのカバーが好きですね。
一説には、亡くなった兄を歌った曲と言われていますが、本人は否定しているようではっきりしていません。
歌詞が情感を伝えているのか、とても哀愁が漂う切ないR&Bです。
音は厚くありませんが、スカスカな感じもなく、音のバランスがとても良いと思います。
キーボードの音色は柔らかく、今聴いても全く古さはありません。
ブラスも、切ない音色です。
本曲は、なんと60年代の曲です。
こんなにも古い曲なのに、リスペクトされている自体が奇跡の1曲です。
ただ70年代でない曲を、セレクトしてしまいました。
この曲は、別格ということでご容赦を。


The Vulture Labi Siffre

1975年リリース

ストリングスとブラスホーンが、特徴的なラビ・シフレの名曲。
ストリングスとブラスの重なり合いが、素晴らしく見事です。
音程が下降する感じで、曲序盤はストリングス、後半にかけてはブラスの下降する感が、目立ってきます。
この下降する感じが、私はとても好きで、クセになります。
そして、曲全体はうねりがあってグルーヴィ。
ギターのエフェクトが効いた音色も、絶品です。
ソウルフルでありながら、ストリングスとホーンのオーケストレーションが美しく光る名曲。
生粋のブラックミュージックというより、すこし洗練さを感じるのは、彼が英国人であるからかもしれません。
ラビ・シフレでは、他に「I Got The」が多くのアーティストからサンプリングされており、有名です。


Golden Ring American Gypsy

1975年リリース

つぶやくような唄い方が、特徴的なアメリカン・ジプシー。
声が渋いんです。
低音の深みというか、掠れた感じのボーカル。
ソウルっぽくない曲感の、アナログシンセからイントロは始まります。
曲感も枯れた感じで、秋とか冬感が情景。
リズムには緩急があり、ブレイク後のストリングス、コーラスが、テンポに応じて曲感をガラリと変化させていきます。
そして、間奏で入るエレピも良い感じ。
曲調が一瞬明るくなったか、と思いきや、また秋か冬。
そんな反復が聴きどころの、ファンク色の濃い1曲。


You Goin’ Miss Your Candyman Terry Callier

1972年リリース

ベースのリフがとても格好良くて、このベースリフでノリノリになれます。
基本、最初からずっとこのベースリフは、繰り返されます。
しかし、このベースリフは飽きません。
このリフが、緩やかなテンポの曲調にグルーヴ感を作っています。
静かな曲調で始まり、テリー・キャリアーの歌声は、叫ぶように徐々に変化していきます。
曲の盛り上がりでは、その雄叫びは最高潮に達します。
その盛り上がりにブラスがマッチして、響き渡ります。
ブレイク後に、再度繰り返されるベースリフ。
グルーヴィです。
本当にこのベースリフは、耳に残る絶品リフ。
またリフが反復されても、曲調の変化が目まぐるしく、聴くものを飽きさせません。


Angola,Luisiana Gill Scott=Heron

1978年リリース

シンセベースの音色が、特徴的。
このシンセベースが、うねりにうねっているので、グルーヴ感は出まくりです。
ファンク色の濃い、R&Bの名曲。
アナログシンセの音色は、優しくてお洒落。
ギル・スコット・ヘロンの歌声は、相変わらず低くて、渋すぎます。
また、この曲はギターが不在なのが特徴です。
あえてのことでしょうが、ギターがなくてもファンキーでグルーヴィ。
音の厚みも、薄すぎず、厚すぎず、歌声がより目立ちます。
渋くて格好良い1曲。


Hello Sunday! Hello Road! Gill Scott=Heron

1977年リリース

結局、ギル・スコット・ヘロンを4曲セレクトしてしまいました。
ギル・スコット・ヘロンは、ブラックミュージックにおいては、絶対押さえておくべきアーティスト。
ヒップホップ、ラップへ絶大な影響を与えた、と言われています。
さて、本曲もアナログシンセがウネウネとうねっています。
とにかくシンセの音色が絶品です。
終盤に入るシンセソロも、見事。
本曲もファンク色の濃い、グルーヴィでノリノリの1曲。
ブレイクも、長くためずにノリをそのままに、小気味よく挿入されています。
音楽好きなら、ギル・スコット・ヘロンのアルバムを通しで聴くことをおすすめします。


Baby Come On The Natural four

1975年リリース

イントロのアコースティックギターが、フォーキーな印象の1曲。
秋から冬の情景が曲の雰囲気には、ぴったりはまります。
プロデュースはリロイ・ハトソン。
リロイ・ハトソンといえば、メロウで秋冬の曲感が特徴のアーティストなので、本曲の曲感は納得です。
イントロコーラスに、吐息混じりの人の声を効果的に入れたり、曲中盤にはセリフを挿入したり、と曲作りの工夫が感じられます。
全体にコーラスが特徴的で、メインボーカルと掛け合いが終始続きます。
また、ドラムは抑えられており、スネアのリムショットを目立たせることでリズムを作っている。
こうした曲作りは、リロイ・ハトソンのセンス、実力ならではといったところです。
リロイ・ハトソンは、とてもお洒落でメロウなアーティストなので、そちらもおすすめです。

いかがでしたでしょうか。
70年代と謳っておきながら、ボビー・ヘブをセレクトしていることと、ギル・スコット・ヘロンに偏ってしまったことは、ご容赦ください!

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